2025年度C年 年間第6主日: 「貧しい人は幸い」って?
さて、イエスは目を上げ弟子たちを見て言われた。
「貧しい人々は、幸いである、神の国はあなたがたのものである。
今飢えている人々は、幸いである、あなたがたは満たされる。
今泣いている人々は、幸いである、あなたがたは笑うようになる。
人々に憎まれるとき、また、人の子のために追い出され 、ののしられ、汚名を着せられるとき、あなたがたは幸いである。その日には、喜び踊りなさい。天には大きな報いがある。
この人々の先祖も、預言者たちに同じことをしたのである。
しかし、富んでいるあなたがたは、不幸である、あなたがたはもう慰めを受けている。今満腹している人々、あなたがたは、不幸である、あなたがたは飢えるようになる。
今笑っている人々は、不幸である、あなたがたは悲しみ泣くようになる。
すべての人にほめられるとき、あなたがたは不幸である。
この人々の先祖も、偽預言者たちに同じことをしたのである。」(ルカによる福音書6・20-26)
お元気ですか。ご無事ですか。
しぇるりんです。^_^
先日、YouTubeの動画で「日本人はキリスト教が嫌いなのか?」というショート動画がありました。
どうも、いくつかのアニメ作品は明らかにキリスト教を皮肉ったストーリー展開だから…とのこと。
世間一般の人は、まず「宗教的な生活が性に合わない?かどうか」以前に、「宗教って入信するものだよ!」が判ってない人が多いようです。
キリスト教圏の東西教会では、宗教的なものに興味があっても、「ただの伝統文化」だと思っていても、一応、用事洗礼は受けます。
「初聖体」「堅信の秘蹟」を受けるのは親と本人の意思によりますが、洗礼を受けてないと故郷の教会墓地に入れない地域もまだまだ多いので、洗礼教育を全く受けてない、教会の教えへの認識ゼロという人は少ないようです。
そこで海外、特にアジアの仏教徒には「日本人って、仏教に対してそのぐらいの興味はあるんだよね?」と期待されて、本人がげんなりする…という事例がよくあります。
しぇるりんは5才~14才まで、プロテスタント教会の日曜学校に通っていました。
「なん章何節にはこうあって…」という感じの説教をする、歩く聖書みたいな牧師さんでした。
それでも、英語で聖書を読むまでよく分からなかったのが「貧しい人は幸い(How happy you are who are poor)」でした。
日本語の「貧しい」は英語だと「poverty(経済・社会的困窮状態)」と「清貧(富より正しい行いを求める、心豊かさを大切にするので巨万の富や権力を追い求めない状態)」が同じ言葉で表されているからです。
巨万の富を追い求める権力者たちが、私たちの住むこの地球だけでなく、ひとの心も破壊しつくそうという企みを私たちの目の前で繰り広げているこんな時だからこそ、静けさのうちに祈りたいと思うのです。
「貧しい人は幸い」でいられますように…と。
- 今泣いている人々は幸い
対人関係では、若い人ほど困難さを感じるでしょう。社会的同調圧が、いつになく強くなっているからです。
日本国内の報道統制は、とても巧妙です。同調圧で丸め込まれると、信念なんて吹っ飛んでしまう人が多いのです。
報道機関が「情報のチェック機能」を果たしていません。逆に、「知って欲しくない・理解して欲しくないことは報道しない」情報媒体になリ果てています。
「お上の報道機関」に成り果てた大手報道機関を見捨て、独立系メディアを立ち上げる方も日本語では少ない印象。
やはり、リスナーや視聴者は日本語人のみですとスポンサーも集まりづらく、運営が経済的に困難なのは否めません。
フェイクメディアの特徴は「相反する情報を与えて、考え込ませる、または判断力を奪う」ことが目的です。
英語では多い「節約生活系動画・番組」が殆どなく、日本語だと「グルメ番組、旅行」など困窮しつつある国民生活とは無縁の妬みを誘う番組ばかり。
あれは、とてもイヤミに感じます。
何をするのであれ、「揺らいでも柔軟な適応力ある信念や信仰」は、私たちの命の源です。
周囲の目線や、陰湿な「いじめ」言動に泣いている人は多いでしょう。悲しい出来事や、辛さに耐えかねて泣く人が、なぜ幸いなのでしょうか。
涙が枯れ果てるまで泣いてなお、主イエスの愛と希望への信仰を自分の中に見出すなら、あなたは「幸せ」が何かをより深く悟るようになるからです。
主の愛はとても深く、わたしたち人間には計り知れません。
主を心から信じる人の必要を、聖霊はよくご存知です。
問われているのは、聖霊のくださる「幸せ」「喜び」を受け取れる信仰を持てるか…です。
「宙船」という歌をご存知でしょうか。
「その船を漕いでいけ。おまえの手で漕いでいけ。おまえが消えて喜ぶ者に、おまえのオールをまかせるな」という部分があります。
判断力が揺らぐことは、信仰が揺らぐ時です。人間なのだから、揺らいでいいのです。揺らいだら、新しい道を探して、自分の道を歩むことで、幸せを感じられるでしょう。
しぇるりんが本当に辛かったある時、通りすがりの運動競技場は燃えるような神秘的な夕焼けに包まれていました。
自転車を止めて、喰い入るように夕焼けの美しさに見とれました。
あの美しい夕焼けを見たいと、何回も同じ道を夕方走ったこともあります。でも、「さいわい」の一里塚を超えたしぇるりんに、あの夕焼けは訪れませんでした。
いつか、本当に「幸い」が必要な誰かといっしょにあの日の夕焼けが見られたらいいと思います。
涙の日々はキリスト者にとっても陰鬱で、辛く、心痛み、場合によっては精神神経科の薬物治療が必要な状態です。
信仰は主の愛の希望をもたらします。
だから、「自分のオールは自分で漕ぐ」のを最後まで諦めたくないのです。
あなたは、どうでしょうか。
- 貧しい人は幸い
さて、本題の「貧しい人々は幸い」です。
物価高騰と可処分所得(=使えるお金)の減少は、私たちの日々の生活を直撃しています。
先日、日銀総裁が「食料品価格の高騰は、マインドに影響を及ぼす」などと「たわごと」をSNSで呟いてました。
食料品の値上がりは、私たちの生活と健康に直撃しており、決して「気持ちの問題」ではありません。
英語圏では「貧困(poverty)」「路上ホームレス」問題が、物価高騰以上にYouTube動画で話題になっています。
中流階級が減った原因は、「家賃が高くて払えない庶民」「税金と維持費が高くて、家賃を上げざるを得ない大家」が困窮者増加の原因だからです。
路上ホームレスが増えれば、テナント建物もマンションも治安悪化で借り手が減ります。困窮者が幸いを感じる確率は少なそうです。
では、偽りの富で偽りの権力を「購入し」、偽りの権力者になったら、しあわせを感じられるのでしょうか。
実際にそんな政治家やお取り巻き連中が権力者には大ぜいいますが、あまりしあわせそうには見えません。
「偽り・身勝手な権力指向への信念」を本気で信じ込む人々は地球上に実に多いなぁ…とは思いますが、
全世界の人々がずっと権力者にだまされ、洗脳された状態で、自分の判断力や行動力を喪失することもなさそう。
判断能力を行動力に移すことのあいだには、ぶ厚い壁がある。だからこそ、権力者は好き勝手な情報操作をする。
日本語人の場合は情報操作に踊らされ慣れすぎて、同調圧になびいていないと不安を感じるタイプの人が多い。
清貧は、権力指向に向かいたくなる欲望をよく抑え、主のみ旨を行いたいという気持ちを育てたい…そんな貧しさです。
イヤな思いや、自分の至らなさに気づき、自分が損をしても「得したい!」という気持ちから離れることで、私たちは権力指向から「貧しい人の幸い」を味わえます。
いまお金があるから、ないから…だけの問題じゃありません。
もちろん、必要最低限の衣食住がない困窮生活は本当に苦しいです。
それでも、「貧しい人の幸い=主の愛において限りなく豊かな信仰を保ち続ける」という気持ちを手放すか、手放さないかは自分の判断で決めることです。
今週、モスクワ生まれ、米国育ちの社会心理学者、マリア・コニコヴァの『信頼と説得の心理学」という「詐欺師たちの悪のテクニック」の全てを描いた本を読み終えました。
この本の最後に「詐欺師が売っているのは希望である」と書かれています。
詐欺師の売る希望は、あなたの富もいのちも主への愛も奪い取ろうとするでしょう。
でも、詐欺師も主の被造物。
あなたがもしも本当に主への愛に希望をおく深い信仰を持つなら、物質的なモノと生命活動以上の何モノも奪うことはできません。
そして、詐欺師は「他人から何かを奪う」という希望を失った時、詐欺師同士、または自分自身に騙されて彼/彼女に相応しい末路を迎えるでしょう。
日々の営みは苦難に満ちていても、せめて死を迎える時には安らかであれかし…と祈っております。
信仰をポケットに入れて、明日を迎えましょう。
各種感染症が流行しております。
ご自愛ください。
2月16日(日・主・緑)年間第6主日
第一朗読: エレミヤ書17・5-7
答唱詩篇: 100①②④(詩篇1, 1ac+2, 3, 6)
第二朗読: コリントの信徒への第一の手紙 15・16-20
アレルヤ唱: 271(ルカ6・23ab)
福音朗読: ルカによる福音書6・17, 20-26
カトリック中央協議会《教会暦と聖書朗読2025年C年》より引用しました。)
動画配信情報(2月15日夜時点):敬称ほぼ略
グーグル検索、ロイター社でもCOVID-19による「パンデミック情報・統計」の新規更新を終了しました。体調に不安のある方、高齢者と同居されている方で、教会共同体でのミサ聖祭の参加に不安がある場合は、動画ミサにご参加ください。詳細は、カトリック中央協議会の新型コロナ対策 をご参照ください。
カトリック東京大教区登録チャンネル: こちら
週刊大司教 第百九十七回 年間第六主日
こちら
2025年世界病者の日ミサ(2月11日 14:00~)
※ 週刊大司教の更新はチャンネルからご確認下さい。
カトリック関口教会: こちら
東京カテドラル ミサYouTube配信 チャンネル変更のおしらせ
St.Ignatius Catholic Church, Tokyoカトリック麹町 聖イグナチオ教会チャンネル:こちら
12/2/2025(水)16:00フランツ・ヨゼフ・モール神父葬儀ミサFuneral Mass of Fr. Franz-Josef Mohr, SJ, 4pm(JST),Feb.12, 2025
※ライブ主日ミサ有無は当日ご確認ください。
Với những thông tin về các Thánh Lễ được phát trên YouTube sắp tới đây, xin vui lòng đăng ký vào trang của 『St.Ignatius Catholic Church, Tokyoカトリック麹町 聖イグナチオ教会』( Văn Phòng Nhà Thờ Thánh Inhaxio)
カトリック高円寺教会
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2025/02/16 09:30 主日ミサ配信・カトリック高円寺教会【年間第6主日】
こちら
カトリック葛西教会チャンネル
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カトリック葛西教会/年間第6主日 ミサ・ライブ配信~2025年2月16日(日)10時
江戸川区近辺の皆さま、カトリック葛西教会のミサ・ライブ配信を確認しました。
カトリック松原教会: こちら
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カトリック末吉町教会
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※ライブ配信は当日ご確認ください。
カトリック大船教会
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年間第6主日 20205年2月16日
カトリック平塚教会チャンネル登録:こちら
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カトリック新潟教区
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六甲カトリック教会チャンネル: こちら
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カトリック広島教区「平和の使徒推進本部」Catholic Hiroshima Diocese
広島教区ライブミサ配信は、カトリック幟町教会チャンネルさんが主体です。世界平和記念聖堂が、とても美しいです
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Diocese of Fukuoka カトリック福岡司教区
※当日以降、ご確認ください。
京都 みんなで捧げるミサ
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年間第6主日 司式 大塚喜直司教(京都司教区)
カトリック名古屋教区- Nagoya Diocese
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カトリック岐阜教会
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カトリック岸和田教会michael
- ※当日ご確認ください。
カトリック仁川教会
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酒井俊弘司教
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聖年巡礼第5日目
こちら
個人情報の露出少なめの動画を選びました。
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カトリック鹿児島教区
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Roman Catholic Archdiocese of Nagasaki
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日本の信徒発見の聖母記念ミサ 2025 3月17日18:45
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こうじ神父「取って食べなさい」こちら
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- ※名古屋教区内
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悔い改めと和解の秘跡【カトリック入門・第189回】※レジュメ字幕付き
カトリック教会の基本的な知識や霊性などについて、初心者の方でも分かりやすく、山内堅治神父がひも解いていきます。
ゆるいTomap修道士配信チャンネル: こちら
【教会巡礼】カトリック北町教会に行ってみた!【東京都練馬区】
カトリック北町教会(東京都練馬区)に行った時の動画です。
Gerard GOUINEAUグイノジェラール
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年間第6主日 2025年2月16日
カトリック神学・霊性フォーラム Come and See !: こちら
※主日にご確認ください。
オマケ!
【シエナの聖カタリナ】教会刷新 アヴィニョン捕囚・教会大分裂(シスマ)
カトリック教会の大分裂を教会刷新へと導いた、ドミニコ会第三会会員の在俗信徒出身の聖女をご紹介。
※YOUTUBEでのチャンネル登録者数や再生回数の増加、および操作回数とわたしの検索頻度により、ライブ&動画配信情報に時差が生じております。ご容赦ください。YOUTUBE配信とカトリック教会の宣教活動ついて、新型コロナ禍が教えてくれたことを踏まえ、今後の方針を聖なるカトリック教会の意志の添い決めたいと思います。
霊的読書(レクチオ・ディヴィナ)とは、聖書(主に福音書)などを音読し、その中の「ちょっと気になる一句」に心を留めて、祈りのうちに神さまを思い、その一句を通して神さまと語り合うことを指します。ブログ中の聖書の解釈に関する内容は、しぇるりん個人の感想です。聖句そのものと、地理、人間関係などの事実関係は、特別な記載がないものは、日本聖書協会2008年版≪新共同訳 新旧約聖書続編つき≫の解説部分に依拠しています。詳しくは、日本聖書協会発行の≪新共同訳 新約聖書≫≪新共同訳 聖書≫をご参照ください。なお、ミサの朗読福音は、カトリック中央協議会発行の《毎日のミサ》によります。
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