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« 離婚を考えるカトリック信徒の方へ | トップページ | カトリック教会の教えと婚前交渉 »

2018年10月23日 (火)

カトリック信徒は再婚できるの?

お元気ですか。しぇるりんです。(^.^)

今回は、「カトリック信徒の再婚」について考えてみたいと思います。

「カトリック教会の教え」によれば、「婚姻の秘跡によって結ばれた結婚関係は、配偶者の生存中には解消できない」という原則が示されています。

ですが、実際にカトリック信徒の再婚の結婚式に参列した経験者は大勢います。どうしてそうなるのでしょうか。

まず、日本のカトリック教会は「例外的に」未信者同士の結婚礼拝を「初婚で、同棲、事実婚関係になく、一定の条件を満たす場合」認める「場合があります」。

本来的には、カトリック教会の信徒同士、または一方の配偶者となる人がカトリック信徒である場合のみ、カトリック教会での結婚式が可能なのです。

以前、「カトリック教会での婚姻の不解消性と婚姻無効化について」の記事でも書きましたが、カトリック教会の教えでは「婚姻関係が単なる性格の不一致による『恒常的な別居、および民事法上の離婚』とみなされる事例」と「結婚無効性審理の対象となる事例」があります。

DV被害、配偶者の常習的な浮気、売買春による夫婦関係の破綻、金銭や地位身分などの詐取を目的とした結婚関係など、一方の配偶者に明らかな非があり、子がいても完全に育児放棄、養育費の故意の支払い拒否などがある場合、「結婚無効性審理」という審査を経て、「前婚の無効性が認められる」事例がカトリック教会にはあります。

「離婚(divorce)」と「婚姻無効(annulment)」は明確に違います。離婚は、「既存の配偶者との婚姻関係は確かにあったけど、互いに向きを変えて、離れていくこと」を指します。


その点、「婚姻無効(annulment)」とは「婚姻の日に遡って、その婚姻関係の存在そのものが無効であること」をさします。

そして、婚姻無効性審査が必要なのは「配偶者が生存している場合」です。

前婚の配偶者が死亡した場合、「カトリック教会の教え」では、「地上で結ばれた結婚関係」は終了しています。そのため、双方のカトリック信徒の、配偶者死亡後の再婚には全く問題がありません。

また、非常に稀ですが「使徒パウロの例外」という条件もあると聴いた記憶があります。カトリック教会の教えを捨てさせるために謀略を巡らす配偶者と離婚し、カトリック教会の教えに従順でありたいと願う別な人と「再婚」することは福音宣教のために可能だ、という内容であったと記憶しています。

どのような場合であれ、前婚の配偶者が明らかに生存していながら再婚したいと思う場合、「婚姻無効性の審査」が必要となります。

「わたしの場合、再婚のための婚姻無効性審査は認められるのか?」に関しては、所属教会の主任司祭を通じて、司教区の担当部署に問い合わせてもらってください。

なお、「前婚」は一方がカトリック信徒であり、他方が仏教、神道などの異宗教である場合、ホテルや他の宗教施設での「結婚式場」での結婚、「入籍婚」であっても、カトリック教会での祝福や秘跡によって結ばれた婚姻と本質的には同じなので、「カトリック教会で結婚しなかったから、婚姻無効性審査は免除される」ことはありません。

欧米の場合、「離婚や婚姻無効の問題が発生するのが厄介なので、事実婚関係を長年続けてから考えたい」という人が一定割合いるのも、事実婚や同棲に対するカトリック教会の見解は「グレーゾーン」だからでしょう。

また、前婚の配偶者が七年以上の長期にわたり行方不明であり、民事上の「失踪届による戸籍抹消」「婚姻関係の解消」がなされた場合、前婚の外国人の配偶者が「失踪届による戸籍抹消」に該当する長期にわたり行方不明の場合、子の扶養義務を完全放棄、遺棄した場合なども「婚姻無効審理対象」である可能性があるでしょう。

結婚無効性審理に関する書類は、教皇フランシスコの使徒的配慮により、ぐっと簡素化されました。

カトリック東京管区教会法務事務局結婚問題手続部門から、しぇるりんが実際にいただいた「結婚無効性審査・解消手続きに関する手続き説明書」は、記入する書類だけだと、だいたい11ページぐらいです。また、証人が不在の場合の配慮、宗教裁判所が全ての婚姻無効審査に前婚の配偶者をも出廷要請するなど「数年がかりの煩雑さ」は、多くの事例で1~2ヶ月に短縮された模様です。


手続きの簡素化は、カトリック信徒の再婚を奨励するためではありません。

↓婚姻の契約の場面
Pht1918_25 むしろ、イエズスの教えられた「父と母をはなれ、二人はひとつになる」という婚姻の本来の目的とは真逆の虐待、強要、詐取などの被害に遭ったことが原因で離婚したひとが、いつまでも傷心を抱えて生きていることを、イエズスが望んでおられないと判断したからです。

心傷ついたひとが、いつくしみのみなもとである主に招かれて新たに愛する人に巡り会えるなら、それは新たな婚姻生活を通じて二人が真の愛を知るため、イエズスのいつくしみによって招かれているのかも知れません。

主のいつくしみとゆるしを教会がないがしろにしたり、主に招かれて再婚を望む男女が、教会の過度な厳格さで信仰への希望を失ったり、深まるべき信仰を損なうことのないよう、婚姻無効審査の簡素化を推進しているのです。

婚姻無効審査の書類は、前婚での辛い思い出をひとつ一つ辿りつつ、なぜ、どうして、どのように前婚が破綻したのかを詳細に書き記す作業が伴うので、気持ちの上でとても辛い作業です。

記憶の奥底に追いやって忘れたいと思い続けてきたことを、新たに愛する人との婚姻のために、新たなる相手との愛に満たされた状態で書き綴らねばならないからです。

カトリック 信徒であれ、未信者であれ、「配偶者に先立たれ、心細くなったから再婚したい」が動機であるなら、婚活そのものをあまりお勧めしたくないです。

もちろん、未だ子育て真っ盛りの若い方の再婚もあるでしょう。人生をやりなおすことが主のみ旨であり、互いに心から相手を愛し、新たなる家族として出直そうというのなら、再婚もアリだと思います。

カトリック教会では流行りのスピリチャルで言うような「前世でも、次に生まれ変わった時でも…」などの「輪廻転生」の考え方がありません。

いま、与えられた生命を生きているがゆえに、神との約束も存在します。この世での約束は婚姻関係は「神の前での人とひとの約束であるがゆえに」「死に至るまで」守るべきものです。だからこそ、婚姻関係は「一方の配偶者の死により」解消されたと、カトリック教会では考えます。

再婚であり、子育ても終わっている場合には、さらに慎重であるべきでしょう。

さほど若くない年齢だからこそ「子孫や跡取りを残すため」「既婚者として家庭を持ち社会的に認められたいから」…などの社会的な動機づけが乏しい分、より深く『共に死に至るまで「同じ墓に入りたいほど愛せるのか」』という人間的、そして霊性での成長意欲が問われるからです。

また、双方、または一方の子ども(たち)、財産、相続、年金などの問題が関わってくるため、「気楽な茶のみ友達が欲しい」「亡くなった配偶者と暮らした時のように、家事や経済的な支援が欲しい」「老いらくの性の処理相手が欲しい」といった世俗的な動機づけでのパートナー探しはオススメしません。

カトリック 信徒であっても、なくても、年を重ねるほどこれらの動機づけで結婚または事実婚をすると、短時日での婚姻破綻、または各種詐欺被害に遭いやすい傾向があるからです。

50~70代の「中高年の再婚」だからこそ、若かった時よりも純粋でフレッシュな気持ちで、「本当に互いを尊敬し愛し合えるのか」を心身両面から考えるべきだと思うのです。

中高年だからこそ、それぞれがそれまで歩んできた人生への想い、言葉、行いへの誠意、思い入れなどが深く試されるからです。

また、ほんとうに墓場までも生涯を共にしたいのかを互いに明確にし、子どもたちなども含めた家族の同意が得られることも条件だと思います。

カトリック教会の教えは離婚禁止教でもないし、再婚禁止教でもありません。

キリスト教の教会でロマンチックな結婚式を挙げれば「永遠の愛の誓い」が立てられていいな…という極めてセンチメンタルなイメージが、日本のカトリック信徒の気持ちの中にもあるとしたらそれは少し違うと思います。

婚姻は、信仰において神と分かち合う愛を、極めて親密な男女が、男女にしかできない交わり方を人間的に実践しつつ、共に成長し続けられる関係を築くように招かれた男女への召命です。

もし、再婚しないことが配偶者を失ったひとがより深く神の愛を知るためにたましいの益になるのなら再婚しない方がいいでしょうし、再婚することで新たに神と人と愛を分かち合い、成長し合える方向性を示し合えるなら再婚してもいいのだと私は思います。

「一夫一婦制」はキリスト者にとって、イエや財産、家族関係の繋がりのための単位ではなく、神の愛によるつながりをたった一人の男とたった一人の女が二人で築こうと生きる今日一日の誓いであり、明日への希望なのです。

婚姻の式次第は、「信頼と感謝を忘れず、神と人に支えられて仕事に励み、困難にあっては慰めを見出し…成長すること」を生涯、日々、ともに祈れる関係が「結婚」だと語ります。

初恋で初婚で、ともに生涯しあわせで…と生きられればいちばん良いのでしょう。でも、イエズスさまはそのような「理想的な関係をたまたま保てた一握りのラッキーな人だけが、婚姻によって神の愛と人の愛を知るべき」、などと心の狭いことは仰せになりませんでした。

むしろ神の愛、人の愛を心から知り、神のいつくしみとゆるしを人々に多く伝えていけるなら、あなたの人生を新たに始める時を主がくださることもあると思います。

マグダラのマリアを心からいつくしまれたイエズスの愛に倣い、罪のゆるしを受け、いつくしみによって主に結ばれる道を賢く選ぶことができますように、アーメン。

霊的読書(レクチオ・ディヴィナ)とは、聖書(主に福音書)などを音読し、その中の「ちょっと気になる一句」に心を留めて、祈りのうちに神さまを思い、その一句を通して神さまと語り合うことを指します。ブログ中の聖書の解釈に関する内容は、しぇるりん個人の感想です。聖句そのものと、地理、人間関係などの事実関係は、特別な記載がないものは、日本聖書協会2008年版≪新共同訳 新旧約聖書続編つき≫の解説部分に依拠しています。詳しくは、日本聖書協会発行の≪新共同訳 新約聖書≫≪新共同訳 聖書≫をご参照ください。なお、ミサの朗読福音は、カトリック中央協議会発行の《毎日のミサ》によります。

モルモン教、ものみの塔(エホバの証人)、世界基督教統一神霊協会(統一教)、新天地イエスの証の幕屋聖殿、Apostolic Catholic Church(カトリック使徒教会)は正統派のキリスト教ではありません。「カルト宗教」です。ご注意下さい。

 

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